vol.2 “みるく” (後編)

Vol.2卒寮生をたずねて

C12談話室について深く考察した前半から一転し、寮の話や社会人の話、土地柄の話まで、気ままにお話ししました。最後は再び談話室の話に戻り、寮生活をしみじみと懐かしむ一幕も。

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熊野寮での人間関係

うの:次はC12から少し広げて、熊野寮や京都大学での生活を振り返ってみて、やっておいて良かった、これが経験できて良かったということを教えてください。

みるく:また寮の話になるけど、ほんまに寮入ってよかったって思う。寮に入ってなかったらサークルで知り合いを見つけるか、学部で見つけるかしかない。こんな人数、多種多様な学部の人と出会われへんかったやろうなって思うから、すごい楽しい大学生活やった。そのほとんどの思い出が熊野寮関係やから、ほんまに良かったなってめっちゃ思う。

うの:いろんな人がいるっていうのはマジでその通り。そうでなかったら出会ってない人がたくさんいる。というか数だよね。

みるく:人の数が全然違うからな。

うの:やっぱ寮に何百人も同じ場所に住んでるってことの凄さっていうか。寮祭とかも大規模にできるし。あと個人的にはコロナの時期に助けられたんですよね。構わずコンパとかやってくれて、談話室でも集まってね。

みるく:そうやな。一人暮らしやったら、もう孤独な戦いやもんな。

うの:本当にそれこそ今日あったことを話すみたいなのも、寮じゃなきゃできない。家族みたいな、でも他人なんだけど、なんかそういう不思議な距離感の人がいっぱいいるっていうのは、他ではなかなかないよね。

みるく:ない。絶対。

うの:寮入って良かった、と。

みるく:寮祭とか最初からもっと参加すればよかったとは思うけど。その時しか作れん思い出やったなってめっちゃ思うから、今から経験できる人は、精一杯楽しんでもろて。

社会人生活

うの:じゃあ、ちょっと話は変わって、今の生活についても教えてください。社会人生活一年目、どんなことしてますか?

みるく:平日会社行ったら、朝礼して、仕事。書類とか作って、先輩と一緒に行動して、お昼食べて、仕事して終わり。帰ってきたら晩ご飯作って食べて、テレビ見て、お風呂入って11時ぐらいに寝る。で6時半に起きて…っていう生活。土日は東京都内に遊びに行ってる。で美味しいもの食べたり。

うの:さすがグルメなみるくさん。(笑) 社会人生活と学生の時、どっちが忙しいですか?

みるく:私は今の方が忙しい。学生の時は自分で自由に予定を立てられたけど、社会人の予定は、会社行く時間とか終わる時間が決まってて、それ以外をどう過ごすか。今のところ会社の時間は全然忙しくないけど、学生の時が暇すぎたから。(笑) 学生の時に忙しい人は、学生の時の方が忙しいと思う。

うの:なるほど。会社が始まってみて大変なことはありますか。

みるく:関西弁の人おらんのが寂しい。あと電車がわからん。だから、先輩と一緒に行く時に電車で来てって言われると、余裕持って行くからめっちゃ朝早くなったりする。それがだるいな。あとは、仕事内容で覚えることが多すぎる。

うの:なかなか最初の方はね。バイトとかですら、最初の仕事を覚えるフェーズって大変じゃん。いわんや仕事をや。(笑)

みるく:せやで。量が違うかな。

東京と関西の風土

うの:ちょっと気になる質問を。みるくさんは関西にずっと住んでて、東京エリアに住むのは初めてですよね。関西と関東の風土、土地柄、人柄の違いって肌で感じたりします?

みるく:東京都内の人はめっちゃせっかち。歩くのもめっちゃ速いし、ちょっとでも遅い人いたら舌打ちみたいな。ピリピリしてるからちょっと怖いなって感じ。でも埼玉の人は逆に穏やかな気がする。バスが20分とか遅れても誰もイライラしないで、みんな普通に悠々とした顔で乗ってる。

みるく:関西の人は、喋りが一見きつい人でも、中身は意外と優しい人が多い気がしてる。口調はちょっと強めやから『うっ』てなる時もあるけど、よく喋ってみたら全然いい人やんってなりがちな気がする。

うの:根が温かいのかな。

みるく:うん。

うの:というのも、私が逆に東京出身で関西に来た身だから、関西の風土が温かいっていう実感があって。すごいのびのびと暮らせるっていうか。

みるく:やっぱちゃうよな。

うの:全然違う。思ったのが、京都に来てから明るい色の服がいっぱい着れるようになった。東京ってみんな画一的な服を着てる。でもこっちに来てから、熊野寮の人は古着とか、

いろんな服とか、流行りっていうよりは、自分のこだわりのスタイルをもっている。

みるく:自分が着たい服を着てるって感じするもんな。確かに。

うの:なんか、東京っていう土地が、綺麗になるように画一化されるような圧が強いんだよな。ファッション誌や脱毛とか。

うの:東京と京都の2つの土地を行き来している自分は、振り返ると違ったと思うので、みるくさんも何か感じてるのかなと気になり聞いてみた次第です。

みるく:ほんまに。よう似た服をみんな着てるのはめっちゃそう。こういう色の薄いワンピースも。同じような格好の人めっちゃいる。今の季節は全員サンダルやし。

寮生活を振り返って

うの:熊野寮が恋しくなることとかってありますか?

みるく:毎日。(笑) 仕事から帰るたんびに、今日も一人…ってなる。

うの:咳をしても独り。

みるく:うん(笑) ほんまにそう、だから談話室欲しいって毎日思っちゃう。

うの:寂しい時どう過ごしてるんですか?

みるく:友達と電話してる、お母さんとか。

うの:やっぱ人の声を聞く、コミュニケーション取るっていうのが一番だよね。

みるく:うん。気を許してる人たちに喋りたくなるから。

うの:そういう意味で談話室ってめちゃめちゃすごい場所だったんだなって感じますね。

みるく:ほんまにそう。

うの:じゃあ最後に一言、熊野寮の皆に何か一言メッセージがあればお願いします。

みるく:同じ話になるけど、ほんまに、学生が何年間あるかは人によるけど、学生の時しか住まれへんから、もう超、超大事な時間やから、しっかり楽しめたなって思える生活をしてほしいなって思います。

うの:ありがとうございました。以上で今回のインタビューを終わります。

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