今年のkeepメモ三選

季刊C12 vol.3

僕には、日々去来するよしなしごとをなんでもかんでもLINEのkeepメモに書き残しておく癖がある。毎日の悩みや怒りから、眉をひそめたくなるようなギャグまで、書き留めることにとくに分別はない。そこで今回は今年のkeepメモを振り返りがてら、メモから原文ママで3つ選んでみた。

①3/21のメモより

「けつ出したら叩かれる確率」

なぜそれを知る必要があるのか?と今では思う。言うまでもなく、答えはもちろん0%である。「けつ出したら」の時点でもうほぼ100%ないことだから。何のフォローにもならないだろうけど、せめて僕一人しか登場しない条件付き確率であることをただ願っているとだけ言いたい。やるなら一人でやってくれ、というね。

②9/10のメモより

「練習→まじでやれ

作曲ごぜん

日記

シーチキン

ピストルズれこや!

読書

地面」

なんというか、こういういちいち変換とかしない感じとかがメモらしいのかな、と思う。これが2ヶ月の夏休みを折り返した僕のリアルなto doリストである。このときは、十日後の狂奏祭で初めて自分の曲で人前に立つことが決まっていたのに直前まで曲を上げることができず、それでも必死で書いて、それを弾けるようにギターを練習していたのだった。右も左もわからずかなりしんどかったことを覚えている。「地面」というのは当時見ていた『地面師たち』のこと。僕はドラマとか読書とかレコード屋とかの気休めもまとめてto doリストに入れてしまう人で、やることがない時間を楽しまず、むしろ怯えてるようで、見せてしまったことがなんだかすごく恥ずかしい。メモから少し漏れてしまっているワナビー感も恥ずかしい。シーチキンは…食べたかったのかな。

③12/4のメモより

「すこしだけ大きなかばん

いまはそれを使っている

前使っていた小さなカバンをみつけた

おしいれのなかにあった

にもつをつめかえてみたら

はいりきらないものがおおすぎて

しばらくはそれをながめてくらした」

ひとりごとの延長として本当にたまに詩のようなものを書いてみることがあって、特に推敲するわけでもなく、これぐらいの体裁になったら満足してあまり顧みないのであるが、そんな行き場のない詩の中からひとつ選んでみた。一度だけ人に見せたこともあって、自分の中でこういう意味にしかなり得ないと思っていたような言葉が全く違う風に解釈されて、とても楽しかったのを覚えている。え、そっちの方がなんか深いじゃん…、と思ったことも。こいつはどうなんだろう。

以上、「今年のkeepメモ三選」でした〜、最後まで読んでくださってありがとうございます!来年も良き一年になりますように。

赫裸々亭たらく

室町時代でいう数寄者。現代でいうヲタク。水より凝固点が低いビールは、冷凍庫で冷やすと凍る一歩手前の最高の冷たさで飲めるよ、と理学部の先輩に教えてもらったので試したら、ガチガチに凍ってました。

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