241219寒いの嫌い寒いは寂しい (japonesa x)

とある日のこと

冬が苦手だ。寒い空間がとびきり嫌い。だから、冬の寮はちょっぴり苦手。銭湯に行くのすら躊躇われる湯冷めの夜は、誰かと一緒にいないと寒さに覆われてしまう。
昨夜はインターン先の同期と忘年会兼親睦会を終えて、川端通を北上していると0時を迎えていた。御池通の交差点で彼が私を待っていた。別れの挨拶をしてから、寮を通り越して彼の家に向かう。今日も一人で寝なくていい。私は安堵した。
目覚めて玄関扉を開けると初雪に遭遇して、私は子供みたくはしゃいで見せた。今日は遠出の予定だったけど、何となくやめておこう。京都市内の飲食店を何軒か回って、最後に気になっていたバーに入る。彼が黙ると空気がやけに重い。今日はダメかもしれない。話し下手な私は一つのジョークも言えなかった。寒いと気が滅入る。
カネコアヤノのヒットソングが虚空に流れて、二杯目にキューバリブレを頼む。キューバリブレと発語すると、陽気な餓鬼レンジャーの歌が頭の中に流れる。私を助けてくれ餓鬼レンジャー。
…………ぐるぐる。気分を変えよう。早く帰ってこの日記を書こうと思った。
寝床につきながら考える。今日は調子が悪いけど、自分の機嫌も取れないのに他人の機嫌を取ろうとしたのが間違いだった気がする。そもそも自分の気分の大波に悩まされる二十年だ。私は昆虫を夢中で追いかけているのが似合っている。そんな私が好きと彼も言う。冬は苦手だけど、またすぐに夏が来る。そんなふうに今日をやり過ごそう。明日は寒くないといいのに。

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